5.マラッカ

スマホがブラックアウトするようになったので新調したら今度はラップトップが壊れました。どうも、デストロイヤーいせきです。ラップトップはセメダインでくっつけています。百円ローソンで買ったガラスタイプの液晶フィルムは、二つ連続で開けた時からバキバキでした。最近はこんなんばっかり。

前回の要旨:宿にチェックインした。

 

  荷物を置いて30倍くらい身軽になって薄暗いロビーから出ると、外はもう完全に昼間で太陽は流石熱帯といった感じで、明暗差に慣れない目に景色は真っ白だった。あの黒とオレンジの夜から連続して存在する空間であるのが不思議な気がするほど。二つくらい角を曲がるとそこはマレーシア有数の観光地のど真ん中で、観光客で溢れかえっていた。世界中どこへ行っても彼らは同じような顔で同じような歩き方をしている。数時間前には不良少年くらいしかいなかったのに、祇園祭並みの人混みでちょっとげんなりする。ディズニーかなんかのキャラクターで飾られた人力車がパチンコ屋もびっくりな音量で音楽を流して行ったり来たりしている。そして日が暮れるとパチンコ屋もびっくりの光量のネオンをぴかぴかさせながら、やっぱり行ったり来たりする。

  その日の残りは、観光客らしく博物館やら王宮やらを巡って過ごした。観光体験の部分については、旅のに比べて驚くほど言うべきことがない。マラッカは海峡貿易で栄えた港町で、港の見える丘に教会とか博物館とか旧総督邸とか、大事そうな建物が並んでいて、丘の海側には王宮の復元が建っているけれど、それが元々そこにあったものなのかはよく知らない。丘と海の間にどでかいショッピングモールが通りを挟んで2つあり、それを両方隈なく歩き回った末に、やっとこさ地元の人が使うフードコートを見つけて安い昼ごはんを食べた。マクドナルドではコーラしか頼まなかったからとても空腹だった。

  マラッカ海峡に注いでいるそれほど大きくない川があって、その川を少し遡ったところに旧市街がある。中国と熱帯アジアが融合したような町で、プラナカン文化というらしい。多くは俺の泊まっている宿と似た、京町家のような作りになっていて、ギャラリーとゲストハウスが多かった。夜は夏祭りのような夜店が通りを埋め尽くす。夕暮れごろ、インドネシア人観光客に道を聞かれた。マレー人に見えたらしい。

  少し義務的な感じでマラッカの見るべきものを巡ってその日は終わりにした。明日は見切れなかったモスクとヒンズー寺院を見たらすぐにKLへ行く。