建築スタンプラリー1 the Hive by Heatherwick

 NTUの多目的教育施設、ザ.ハイブ。遠い。外見はおなじみの、という感じ。散々アーキデイリーとかで目にするのでおおっと言う感じはない。しかし中にはいると、とても良い建築なことがわかる。というか、いい建築のお手本のような作品だった。

 ポコポコは内側にもあり、中央の吹き抜けに張り出していて、そこにテープルやベンチが置かれている。驚くべきはその殆どが学生で埋まっていること。各ユニットは教室(セミナールーム)的になっている。ハイブは大きな設計言語は蜂の巣(?)のような曲線的なユニットの連なりだが、寄ってみるとギザギザの星型多角形がもう一つの構成要素として存在感していることがわかる。教室や図書室などの各室はオープンな吹き抜け周りとこのギザギザ形状で区切られていて、多角形の線の多さとその凹凸がつくる距離によって、全面ガラスにも関わらず程よい隔たりを生んでいる。構造はコアと柱だと思われるが、柱はすべて斜めで、土をこねたようなテクスチャで、ガウディを思わせる。階段室はメッシュ張りになっていて、明るくて風が通る。階段が明るいのはとても良かった。全体的にどこも過ごしやすいスケールに分割されている。隅みたいな場所が存在しないのに、すべての場所が過ごしやすい隅っこ的な性格を持っている。よく使われるチープなアルミサッシがかっこよくハマっていてびっくりした。あと、それなりに高層なのに全く威圧感が無いのもすごい。階段室の入り口の、黒くてツルッとした石材が開口の光を映していたり、一階のタイルの敷き方が吹き抜けの形の延長担っていたりと小憎らしい工夫に溢れていた。