チーペスト・フライト・トゥ・シンガポール(10月2日)

体調が良くない。7時ごろに一度起きて、また寝る。ここ数日、軽い食中毒になっていた気がする。いつもより疲労がきつい。腹痛でまた起きる。最寄りの篭れるトイレは徒歩5分で開店時間を把握していない。しばらく苦しんでいると大分ましになってきたが、活動する気にはなれない。

今日のタスクはちゃんとシンガポールへ行くこと。寝すぎて頭痛がしてきたので荷造りを始める。LCCは荷物の重量制限が厳しい。行きは10kg、帰りは7㎏。観光でもなんでもなくビザをミスっただけの旅行なので、一番安いチケットを取っている。

 

https://music.apple.com/jp/album/cheapest-flight/1152470810?i=1152470985

 

部屋はすぐに砂埃をかぶるので出来るだけモノは机の中とかにしまう。子供たちに見つからないようにこっそり戸締りをする。1週間いないことは彼らは知らない。正確に伝えることはどのみち無理だろうけれど。夜逃げするように地域を抜け出してバイクタクシーにのる。この危なっかしい乗り物も、ようやく手汗をかいたりせずに乗れるようになった。

空港についても体調はほのかに悪い。途中で5000円くらい落として気分も悪い。部屋に忘れただけかもしれない。あんな大金を財布に入れておくんじゃなかった。百均のジッパー付きソフトケースを財布にしているのだけれど、2週間前にはそこに入れておいた鍵をなくして、おっちゃんと真夜中にドアを壊すはめになったばかりだったのに。ゲート前の丸亀製麺で素うどんを食べる。弱っているときのうどんは格別。

飛行機の最後列に座る頃にはすっかり夜だった。肘掛には穴が空いていて、前の座席は心なしか近い。隣のおっさんは俺のシートベルトを使っている。最後列の座席は倒せないようだった。

機長とCAは驚くほど手際よく飛行機を離陸させた。安全インストラクションもイヤフォンしてるやつを注意するのも、駐機場の順番待ちもなにもかもが流れるようにスムーズに進む。

飛行機は真北へ飛んだから、ジャカルタ湾から夜景が良く見えた。大きくて、夜でも霞んでいる。光はオレンジ色が多くて、ひとつひとつは東京よりずっと弱い。大きなビルが少ないからだろう。夜景は街の特徴をあらわしやすいのかもしれないなとか思っていた。